三びきのコブタのほんとうの話〜A.ウルフ談〜
(ジョン・シェスカ)
オオカミの立場なら、『あのお話』はどうなってしまうのだろうか…。
作品紹介
あくまでも無実を主張するオオカミと、そろいもそろって口が悪くて憎たらしい顔のブタたち。
「正しい」絵本では絶対悪いやつということになっているオオカミに、悪気はなかったと弁解させるこの絵本には、作者の「正しさ」への健全な「悪意」が込められている。大笑いできる一冊。
なお、「三びきのこぶた」というお話には、いくつか結末が異なるパターンがある。できれば、この本を楽しむ前に、正統派の「三びきのこぶた」を読んでおくことをおすすめしたい。
- 正統派の「三びきのこぶた」
- 三びきのこぶた〜イギリス昔話〜(瀬田 貞二 訳)
それにしても、世の中にはオオカミびいきの人たちが多いようで…。
他にも、パロディとしてはこんな本が。
- オオカミは悪いやつばかりじゃないんですよ…。
- 3びきのかわいいオオカミ(ユージーン・トリビザス)
子どものものと思われがちな、絵本の世界。
でも、大人になってから読み返してみることで、絵本の世界のすばらしさ、奥深さが感じられるのではないだろうか。